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感想観想喚想

スポーツ観戦、読書の感想に私観のよる独りツッコミ。

水曜誠司でしょう

 打率1割台の低迷にあえぐ正捕手ジャイアンツの小林誠司選手。ジャイアンツファン女子(G-joと呼ぶらしい)には甘いマスクで人気らしい。

 昨年は強肩で盗塁阻止率は高くもあまりの低打率で初心に帰ると言わんばかりに自ら丸刈りにしたが、小林女子ファンは阿部が丸刈りに追い込んだと見て敵に見なしているに違いない。

 しかし、丸刈りにされて(?)発奮できたのはWBCまでだった。オープン戦は調整中、WBCではノーマーク。伏兵の大活躍する余地はあった。今回のWBCは小林の活躍があったからのも一因だと認めざるを得ない。

 しかし、シーズンに入ると「ありゃ、また戻っちゃったよ」と落胆させてしまっている小林。彼はいったい何者なのか。

 ひとえに彼は純粋な日本人なのだろうと思う。気弱で優しすぎるのだろう。だからヒットも控え目、たまに鬱憤を晴らすかのような大当たりは少ない。マイコラスにキャッチングで責められても「すみません」と言ってるように見えてしまう女房役。ベンチ裏でDV受けてないか心配になる。

 しかし、上司・同僚を怒らすような緩慢なプレーが目立つ事は確かである。ホームでのタッチプレーをしなかったなどプロらしからぬプレーをやらかす。阿部が万全なら阿部を使うだろうが阿部も故障持ち。控えもベテランで将来を託されているプレッシャーも精彩を欠く原因なのかもしれないが、それを乗り越えないと「与えられているだけの正捕手」で終わってしまう。

 しかし、彼をG-joだけの癒しにして良いものか? 彼こそサラリーマンプロ野球選手ではないか。

 高校では広陵高校で甲子園に出場し、同志社大学へ、1位指名ならそのままプロも指名は無く日本生命へ、そこで社会人No.1捕手の実績を提げ、石川歩の外れだがドラフト1位指名でジャイアンツに入団というキャリアだけを見ると間違いなくエリートだ。しかし何か物足りない。

 彼はとても優等生なのだろう。先輩の言う事は聞くし、コーチからの叱責も真面目に聞いているのだろう。そして新聞の自分の評価も気にしてチェックしていそうだ。どこかそんな雰囲気を感じてしまう。

 どからマイコラスに怒鳴られてもどこか新しく引き抜かれた外資系上司に怒鳴られているようにも見える。

「Why japanese catcher ? なぜそのまま流し受ける!メジャーじゃありえない! 」とか脳内通訳が聞こえる。

 どこか「ここをこうやればいいんだ」みたいな教科書通りで臨機応変のいやらしさがない。真面目くんなのだと思う。キャリアは申し分ないのにプロの資質にいまいち欠けているのではないだろうか。

 でもサラリーマンにもみかけますよね。キャリア申し分なし、人柄穏和、顔もそれほど悪くない。だけどズルさがなく真面目過ぎて空回りして浮いてしまう。まして結果だけを求められるエリート集団に入って「あいつ、つまらない奴」とか陰口叩かれている人。それがジァイアンツ小林だと思っている。

 だが、そこがなんとなくアンチジァイアンツファンでもどことなく憎めない存在なのだ。

 昨日のカープ戦でも小林劇場の一幕があった。

 今シーズン開幕から全出場であるのにもかかわらずようやくの初長打の二塁打(ようやく2桁安打)を放つ。リードを広げるチャンスメイク。しかし、そこが小林の本領発揮なのだ。ここから『水曜どうでしょう?』の一幕風に言うと

「 せっかく手に入れたサクセスを誠ちゃん牽制死で台無しにしちゃうの」

 せっかくの初長打で得点圏に出たのに牽制死でチェンジ。その直後連打を浴びて同点、焦りからエラーまで犯してしまう。チャンスに浮かれてる訳ではなかろうが評価を上げて自分で落として空回りからかミスを重ねる。

 小林誠司プロ野球選手として見るかG-joのアイドルと見るかサラリーマンの哀愁と見るかは人それぞれ。なんだかんだまだ序盤で何がキッカケでWBCの時のように確変モードに入るかわからない。今後も小林の打率と劇場に要注目。